今からちょうど2年前に Wave を演奏していました。
ロンカーターの名盤
今回のイントロとアウトロは、私が学生時代にハマッて毎日聴いていた
Ron Carter の Jazz & Bossa に収録されている Wave を参考にしました。
このアルバム、本当に最高なんです。
ギターやサックスのソロやオブリも、全曲、全てが完璧。
私がギターのサウンドにハマッたキッカケも、このアルバムでした。
タワレコの解説を読んでみると、こちらはボサノヴァ誕生50周年記念アルバムだそうです。
アントニオ・カルロス・ジョビン自身による Wave のアルバムでベースを弾いているのもロンカーターなんですね、知らなかった。
安心の中に、遊び心コンディミ
こちらの演奏では、Wave の美しいコード進行を損なわぬよう、
聴き手を裏切らないフレージングを心がけ、突飛なアイディアは控えました。
とは言っても、1コーラスしかソロを演奏していないので、戻ってこれなくなるくらい攻めたソロ内容は賢明ではないと思ったのです。
そんなわけで、アドリブ内容は以下のようになりました。
- ツーファイブ進行には、ツーファイブ・フレーズ
- 解決するセブンス・コードに、ドミナントセブンス・フレーズ
- マイナー・コードでは、美しいドリアン・フレーズ
「遊び心は入れたいな」と思い、
- Am7 | D7 が G△7 に解決する箇所では
D7 コンディミ・スケール・パターン - 最後の Dm7 G7 | Dm7 G7 では
美味しい Dマイナー・ペンタトニック・フレーズを、毎回フレーズを変えて
演奏してみました。
ビバップなフレージングの中に、ビバップなマイナー・ペンタ・フレーズを入れるとウキウキしますし、演奏もグッと引き締まるように感じます。
コンディミ・スケール・パターンを入れると、複雑な音階やリズムパターンを故意に組み込むことができるので、存在感が出て楽しいです。
一点に留まれないからこそ音楽は美しい
2年経って聴いてみると、悪い意味ではなく「今だったら、ここをもう少しこうするだろうな」と思うところが多々ありました。シンコペーションもフレージングも。
その時の自分がハマッているもの・影響を受けたもの・固執している考え方が、もろに演奏に表現されるので、時期が違えば同じ感覚で演奏することはできないし、一点には留まれないからこそ音楽は美しいのだと思います。