ジャズアドリブ演奏コラム

アドリブこうするとネタ切れしない St.Thomas

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stthomas 渋谷菜々子

St.Thomas を演奏しました。
アドリブを8コーラスほど演奏しています。

アドリブを何コーラスもネタ切れせず演奏できる戦法

アドリブを何コーラスもネタ切れせず演奏するために、
オススメの戦法があります。

それは

  • アドリブソロのフレーズだけで、コード進行が聴こえてくるぐらい「コードに忠実にフレーズを選ぶ」
  • 曲のキーを元に、コード進行を大きく捉え「キーという概念でフレーズを選ぶ」

この2通りのアドリブ法を、織り交ぜることです。

フレーズだけで、コード進行が聴こえるソロ

まず「フレーズだけで、コード進行が聴こえるソロ」は、
バッキングがなくとも、アドリブのラインだけでコード進行が聴こえてくるように演奏します。

難しそうに感じるかもしれませんが、実は簡単です。

コードに対して忠実に、

  • ツーファイブ・フレーズ
  • ドミナントセブンス・フレーズ
  • メジャーセブンス・フレーズ
  • マイナートニック・フレーズ

を選んで演奏すれば、そのままコード進行が聴こえるソロに仕上がります。

St.Thomas の場合

St.Thomas であれば、

◼︎1小節目の C に対して Cメジャーセブンス・フレーズ

◼︎2小節目の A7 に対して A7ドミナントセブンス・フレーズ
(もしくは Em7♭5 A7 マイナー・ツーファイブ・フレーズ)

◼︎3小節目の Dm7 G7 に対して Dm7 G7 ツーファイブ・フレーズ
(もしくは G7ドミナントセブンス・フレーズ)

◼︎3段目の 3-6-2-5 のコード進行には
Em7♭5 A7 マイナー・ツーファイブ・フレーズ | Dm7 G7 ツーファイブ・フレーズ

◼︎最後の4小節の C7 には C7 ドミナントセブンス・フレーズ

◼︎F#dim は B7 ドミナントセブンス・フレーズ(コードトーンから B7♭9 を連想できます)

というようにフレーズを選んで演奏すると、
自然と「フレーズだけで、コード進行が聴こえるソロ」に仕上がります。

コード進行を大きく捉え、キーで遊ぶソロ

St.Thomas の最初の8小節間は、1-3-6-2-5-1進行となっています。

ダイアトニック・コードと、ダイアトニック・コードに解決するセブンス・コードだけで構成されているので、その間を、

曲のキーに合わせて、Cメジャー・キー1発で
Cメジャー・ペンタトニック・フレーズ/Cマイナー・ペンタトニック・フレーズ

を自由に行き来しながら演奏することができます。

ペンタトニック・スケール5音で作られたシンプルなフレーズも、かなり映えます。
実は演奏動画でも、多用しているんです。
同じフレーズの繰り返しも楽しくなるのでオススメです。

最後の4小節間も、F#dim に対し、Cマイナー・ペンタがぴったりです!

たまにアウトも楽しい

たまに、同じフレーズを半音や全音で平行移動させて、アウトするのも楽しいです。

ミシェルペトルチアーニも、ペンタトニック5音のシンプルな遊びフレーズと、たまにアウトと、コード進行が聴こえるビバップのフレーズを行き来していて、遊ぶようなアドリブがとても楽しい音源です。

stthomas

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