ジャズアドリブ演奏コラム

Corcovado 勉強した全てが頭の中でこんがらがったけど

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corcovado-vol1-渋谷菜々子

サックスからフルートに持ち替えて 1年目のときのアドリブ演奏です。

勉強した全てが頭の中でこんがらがっていた

この動画を撮る 1ヶ月前くらいまで

  • レッスンで習った内容
  • 自分で行った耳コピ
  • ジャズ理論
  • 覚えたフレーズ

が頭の中でゴチャゴチャになり
「さて、どうしたものかな」と悩んでいたことを鮮明に覚えています。

そこから突破口となったのは
「一旦、ストックしているフレーズを全て捨ててみよう」
という思いつきでした。

フレーズを捨てて、心新たに

1つのツーファイブ進行に対して、フレーズは1つだけ。
ただし、最も心が動かされたフレーズに限る。

と決めて、CD を聴きながら
「これは、なんてこった!」とグッとくるフレーズのみを
自分の精鋭フレーズとして残しました。

今までのフレーズは全部捨てて、忘れて。

コンディミ・スケール・パターンも、心が動かされたパターンのみ。
ペンタトニック・フレーズも、グッときた1つだけ。

自分が心の底からグッときたフレーズだからこそ、
歌い方は完コピで、そのときの感動を閉じ込められるよう、誠心誠意コピーしました。

「このコードには、このフレーズ 。」

私はこれで自信が持てるぞ、というものを「1つだけ」ストックし、
アドリブに用いるよう、わざと制限をかけました。

色々やろうとするより、何を伝えたいか

その方法で練習をして、演奏をしたのがこちらの動画です。

同じコードが出てきたら、同じフレーズばかり演奏しているし、
フレーズを1つ演奏したらすぐにお休みしているし、繋がりが良いとはあまり言えないソロ。

でも、悪くないというか、むしろ良いソロかも・・と今でも感じます。

好きなプレイヤーの、ワンフレーズ、一瞬の歌い方を
「1ミリも美味しさを逃すまい」と一生懸命、
毎日その演奏に感動しながら、精神を完全に集中させていたことを思い出しました。

結局のところ、

色々やろうとするより、何を伝えたいか、が1番大事

ということを強く実感した期間でもありました。

頭ゴチャゴチャになるまでやろう

とは言っても、頭がゴチャゴチャになるまでガムシャラに勉強したことは、一切無駄になっていないと感じます。

一旦分からなくなって、また戻ってきて、
全てが繋がって「ああー!そういうこと!」と分かる瞬間がたまにあって。

それが音楽の楽しさだと思うからです。

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