ジャズアドリブ演奏コラム

Hubert Laws から学ぶドリアン・フレーズ

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landofpassion-渋谷菜々子-glutenmusic

Hubert Laws は Bebop の名手でありながら、クルセイダーズでの名演や
Bob James 、Chick Corea 、Earl Klugh との共演などで存在感を放っている
ソウル・ファンク・フュージョン界の大スターです。
(毛頭、私が記事に書くまでもありません)

ビバップの心と、クラシックの心と、ブラックミュージックの魂、全てを兼ね備えています。

サックス奏者出身の私は、フルートってこんなにポテンシャルの高い楽器だったのか、と衝撃を受け、どんどん Hubert Laws の素晴らしさに夢中になっている最中なのですが・・

なかでも最近 Hubert Laws の「ドリアンのサウンドの遊び方」が凄まじいということに気付き、そればかり研究しているところです。

Land Of Passion

去年の秋ごろから、Hubert Laws の曲に取り組み始めたばかり。

私にとっての Hubert Laws オリジナル作品1曲目、
Land Of Passion を演奏しました。

この曲では、同じマイナー・コードが長く続きます。

ソロの部分は E♭m が長く続くのですが・・

Hubert Laws の演奏をコピーすると、E♭mが長く続く箇所で、
彼は E♭ドリアンのサウンドを貫き通して演奏しています。

E♭ドリアンだけなのに、その遊び心ったら凄いのです。

シンプルでありながら、ここまで遊べるの?

hubertLaws-landofpassion

Hubert Laws のドリアン・フレーズは、
もちろん音符づらだけが素晴らしいわけではなく、

  • リズムの多様性
  • アーティキュレーション
  • アクセントや盛り上がり、静の緩急

シンプルでありながら、ここまで遊べるの?
ずっとドリアンのサウンドなのに?

と、心が奪われる非常に音楽的な演奏です。

純粋なサウンドを保つ「粋な演奏」

ソウル・ファンク・R&B・フュージョンの曲には、
「同じコード/短いコード進行の繰り返しが長く続く」ということが多く、

特に、マイナー・コードが長く続く曲では、
ドリアン・フレーズで、純粋なサウンドを保つ「粋な演奏」が多いなと感じます。

ドリアン・フレーズを集めたい方は、こういったジャンルから拾ってきて、
ジャズスタンダードに流用するのも、すごく格好良いですし、有効なのでオススメです。

ドリアンはアドリブに必須

私はセミナーの中で、ドリアンは

ツーファイブ・フレーズの1小節目を切り取ったようなサウンド

と解説しています。

しっかりサウンドしますし、
音使いを身体と心で理解するのに、とっても有効な方法なので、是非お試しください。

アドリブに欠かせないドリアン・フレーズの演奏法 B-053

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